HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)
今回の記事は、主に厚生労働省のHPやリーフレットより引用しています。詳細は下記QRコードの資料をご覧ください。
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、主に性行為によって感染するウイルスです。一度でも性行為の経験があれば男女問わず誰でも感染する可能性があります。感染してもほとんどの人ではウイルスが自然に消えますが、一部の人でがんになってしまうことがあります。子宮頸がんの他に、咽頭がん、肛門がん、尖圭コンジローマなどの原因になります。 なかでも子宮頸がんは40歳未満の女性で2番目に多いがんです。年間約10,000人が子宮頸がんを発症し、2,700人以上が死亡しています。若い世代の死亡率が高く、子どもを残して亡くなるケースが多いことから「マザーキラー」と呼ばれています。
子宮頸がんの予防には、ワクチンでHPV感染を予防することが有効です。できるだけウイルスに感染する前(性行為を経験する前)にワクチンを接種することが望ましいです。
現在日本で受けられるワクチンは、2価ワクチン(サーバリックス®)、4価ワクチン(ガーダシル®)、9価ワクチン(シルガード®9)の3種類あります。●価の数は、感染を予防できるウイルスの型の数です。
小学校6年生~高校1年生相当の女子が定期接種の対象で、接種回数は3回です。9価ワクチンは15歳になる前に1回目を接種すると2回接種で完了することもできます。
HPVワクチンは、接種後に報告された多様な症状等について十分に情報提供できない状況にあったことから、2013年6月から、積極的な勧奨を一時的に差し控えていました。しかし2021年11月の専門家の会議で、安全性などについて議論された結果、個別に接種をお勧めする取り組みを再開することになりました。
この影響で接種の機会を逃した方は、公費で接種することができます(キャッチアップ接種)。
- 〈対象〉下記2つの条件を満たす女性
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- 誕生日が1997年4月2日~2008年4月1日
- 過去にHPVワクチンの接種を合計3回受けていない
※1~2回接種したことがある方は、残りの回数を公費で接種できます。
- 〈期間〉2025年3月まで
- 3回の接種を終わらせるのに6か月かかります。全て公費で完了するためには、2024年9月末までに1回目のワクチン接種を済ませましょう。
※定期接種やキャッチアップに該当しない女性や、男性も、自費でワクチンを接種できます。
当院では9価を含めHPVワクチンを取り扱っております。接種を希望される方や、接種前に相談がある方は、お問合せください。